大阪 関西万博2025 【人間洗濯機は・・・】どやった?
お風呂アドバイザー 洗いの殿堂
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トークショー★バスオールを最初に使った人たちと「お風呂について話そう」
出演:千里ニュータウン住民代表 榊清子氏・南部正代氏
千里ニュータウン元管理人 西田絢子氏
エア・ウォーター社元副社長 遠藤眞吾氏
吹田市立博物館長 小山修三
司会 お風呂アドバイザー おかきた‘まり
演劇から中休みを15分入れて、始まったトークショー。地味な話題にもかかわらず、たくさんの方のご参加で満席に。温かく包んでいただき、ありがとうございます♪
最初に、千里ニュータウン展にバスオールが来た由来から。バスオールを展示したいというコメントを掲載した、昨年10月に市民委員会が立ち上げたブログを、スクリーン画面を見ながら紹介。インターネット検索でバスオール探しを始めたと、ネット時代らしい活動エピソードを披露。
展示室のお客様からいただく「どうやって入るの?」という質問から、シャワーでは満足できない日本人のお風呂の入り方に、おしゃべりが広がります。ユニークな形は、江戸時代の個人用蒸し風呂「おろげ」や「飛び込み風呂」に似てないかというと、「そうそう、バスオールは蒸し風呂みたいやったよ。」とあいづちが。
そして、バスオール誕生秘話へ。ガスの販売拡大には風呂がいい、朝に電話注文したら夜入れるような風呂をつくろうと奮闘していた「ほくさん」の遠藤氏が、茨城県水戸市の発明家立井氏が考案した「お座敷風呂」の紹介記事を発見。すぐに提携して販売へ。本社のある札幌からスタートし、東京、大阪と販売拠点を広げたけれど、最初は苦心したそう。
バスオールの普及秘話が続くなか、まったく忘れられていた事実が判明。お風呂がなく困っていた千里ニュータウン府営住宅B団地の住民には、バスオールは福音。しかし、府は、近隣センターの銭湯経営者たちに銭湯開業を依頼したてまえ、その営業不振につながるバスオールの設置を許可しなかった(できなかった)のです。
府の職員をかねていた管理人は、同じ住まいにいて、住民のニーズは痛いほどわかっていました。けれど立場上、バスオール設置を認めるわけにもいかず…元管理人:西田氏は、「とてもしんどかったです。うちが最後にバスオールを買ったんですよ。」と明かされました。
「当時の住民は、お隣さんでおしょうゆの貸し借りをするような、近所づきあい。それはもう一致団結でしたし、わたしら管理人の言うこともよく聞いてくれました。いい時代に管理人をやらせてもらいました。」管理人夫人として夫を支えた西田氏からは、そんな言葉も・・・
西田氏ご夫妻は、1ヶ月間の使用テストをしてみて、建物に負荷を与えないならば、設置を許可してほしいと府に対して働きかけます。使用結果は、なんら問題なし。そこで府は、住民の責任においてバスオール設置を黙認。ただし、耐重量オーバーになるベランダはNGに。そこで住民たちは、バスオールは家具なんだと部屋の中に設置していきました。
遠藤氏によると、同じ問題を抱えていた東京都営住宅では、このような住民パワーは生まれなかったとのこと。そして、千里ニュータウンは、バスオールセールス日本一記録をつくる町となり、この設置が、やがて千里ニュータウン:府営住宅B団地の増築運動へとつながっていきます。
「バスオールは、室町時代から続く風呂なし長屋から、風呂つき住宅に進化するキッカケをつくった革命的なモノだった。」と小山館長が指摘。これをバックアップした千里ニュータウン住民は、日本の住宅革命の担い手といえるのではないでしょうか。
※イラストは国立民族学博物館:吉田教授の「風呂とエクスタシー」からお借りしました
(広報@おーちゃん&おかきた’まり)
5/31・足湯トークショー ~お風呂の民族学について話そう~
吹田市立博物館 館長・小山修三氏
吹田市立博物館 学芸員・藤井裕之氏
聞き手/お風呂アドバイザー・おかきた’まり
足湯トークショー
世界のお風呂・お風呂の歴史 ~お風呂の民族学について話そう~
博物館をとび出して、阪急南千里駅前・ガーデンモール南千里「ほっとスパ」で開催する足湯トークショー。最終回は、世界のお風呂・お風呂の歴史の話からお風呂の民族学についておしゃべりしました!
まず、世界のお風呂はどうなってるの?…という素朴な疑問からスタート!世界的にみると、温帯から寒帯にかけて、サウナのような蒸気浴が広く利用されているそうです。昔は、水や燃料の確保がタイヘンだったので、少しの燃料で汗を流せる蒸気浴が定着。熱い石に水をかけて蒸気を出す方法が世界中でみられます。
日本でも、昔は蒸気浴がほとんど。今でも四国の伊予地方では、岩の中に入る蒸気浴が残されているとか。湯をためてつかるようになるのは、かなり時代が下がり江戸時代から。それでも湯量は少なくて、明治の始めにやっと、肩までつかれる銭湯ができてきました。
高温のお湯につかりこむ日本の入浴スタイルは珍しく、たぶん日本だけではないかとのこと。日本人がお湯につかるのが好きな理由としては、、神事の禊(みそぎ)や清めとのかかわりが指摘されました。水をつかいカラダを洗うことで、けがれをぬぐうという風習は、日本各地でみられるとのこと。なんと藤井学芸員から、昭和30年~40年ころまでの伊勢志摩半島では、暮れに家族がそろって裸で海に入る風習が残されていたと、発言が!つづいて館長からは、カナダで見た清めのサウナの話もとびだしました。
そして仏教が、日本人の価値観や基盤になる物事を伝えましたが、入浴もその一つだろうとのこと。寺院は、施浴(浴を施す)として庶民に入浴を広めました。清めとともに、カラダを清潔にすることで健康促進にもつなげる、温浴を大事にする日本人の入浴スタイルが確立されていきます。
お湯につかりたい願望には、温泉に恵まれた影響もあるだろうとのこと。日本各地にサル・シカ・クマなどが登場する温泉伝説が残り、湯治の習慣が根づきました。温泉に入るとカラダに良さそうだという思いが、高温のお湯につかる入浴への願望につながったのではないでしょうか。
一家がハダカで海へ…過激なエピソードから混浴に話が広がり、館長からハダカをみせることを恥じるのは、ピューリタニズムの影響とのお話が。アボリジニも衣服をまとうようになるなど、この傾向は世界中でみられ、世界のグローバル化はこんなところにも及んでいるとのこと。
現代日本のお風呂は、岩盤浴やミストサウナなどの蒸気浴に近いタイプが復活し、女性を中心に流行。お客様からも韓国のヨモギ蒸し体験のお話がでました。読書しながら、あるいは、音楽をききながらとナガラ入浴ができたり、つかりこむより楽に汗が流せるタイプの新しい蒸気浴は、これからもっと人気がでるのではないでしょうか。
吹田市立博物館「千里ニュータウン展」のイベントとして開催した足湯トークショー、全5回も、これにて終了いたしました!常連さんになって通ってくださったお客様もいて、嬉しいかぎり。ほんとうに、ありがとうございました!
あわせて、ご協力いただいた各企業さんに、感謝いたします!!
●ガーデンモール南千里「ほっとスパ」さん
●近畿コカコーラボトラーズ社さん
●クロバーコーポレーション社さん
(広報@おかちゃん&おかきた’まり)
世界のお風呂 足湯で博物館を楽しもう!南千里の足湯につかりながら、博物館から飛び出たお話を楽しんでみませんか!********************** **********************参加費 200円会場:ほっとスパ ガーデンモール南千里いずれも 水曜日 12時30分~13時30分********************** ***********************足湯イベント希望日・お名前・連絡先を明記して下記のどちらかでお申込みくださいお申込み先 FAX 06-6338-9886(吹田市立博物館)はがき 〒564―0001 吹田市岸部北4丁目10番1号********************** **********************4月26日 探検! 千里と関西の温泉*なぜ?千里で温泉が湧く *関西の温泉の穴場は・・・地層学者 秋元 宏氏温泉ライター 坂本 衛氏5月10日 発見! お風呂で元気~腰痛について話そう~協和会病院リハビリ科部長医師 小田忠文氏聞き手:お風呂アドバイザー おかきたまり5月17日 再発見!お風呂できれい~お肌について話そう~お風呂アドバイザーおかきたまり5月24日 大発見!お風呂グッズ~石けんについて話そう~株式会社クロバーコーポレーション 開発 村越哲也氏聞き手:お風呂アドバイザーおかきたまり5月31日世界のお風呂・お風呂の歴史~お風呂民族学について話そう~吹田市立博物館 館長 小山修三氏吹田市立博物館 学芸員 藤井裕之氏聞き手:お風呂アドバイザーおかきたまり(足湯プロデューサー:長谷川美津代)
足湯トークショー 博物館が南千里にも現れた
「足湯トークショー 博物館が南千里にも現れた」((https://suihaku-hiroba.com/200604_article_38-html/ 参照 2025年8月13日))
足湯で博物館を楽しもう! ちらし (PDF 170Kb)
4月26日(水)から毎週水曜日お昼はガーデンモール南千里の足湯が見逃せません。
本日はその第一回目。カンチョーもアシユにつかっていました。 (お)
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* コメントから抜粋 *
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[館長ファン] [2006/04/25 07:58]
え~!館長も参加されるんですか?感激。館長ファンだから、私も行きます!!なんて。 では会場で生館長にお会いできるのを楽しみにしております。
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[kf] [2006/04/26 17:21]
足湯イベントの感想ですv^ o^v
足湯も岩盤浴も、ぽかぽか、とってもいい気持ち。あんまり気持ちよすぎて、秋元さんと坂本さんのお話が夢うつつ・・・(きみは、どこにいても昼寝ばっかりやな--陰の声)。
そんなわたしが言うのもナンですが、自作模型や楽しい写真を見せていただきながらのお話、なかなかタメになりました。これに今日はおみやげまでいただいて\200!(先着20人だったんですって。もらえなかった方、ごめんあそばせ)。もう、絶対おすすめ。
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[足湯担当者] [2006/04/26 18:37]
ほっとスパのご協力をいただいて、開始前には「本日はガーデンモールでお買い物有難うございます。ほっとスパでは12時半より、博物館講座が開催されます・・・・」などと
全館アナウンスまでさせていただきました。
通りががりの方にはニュータウン展のチラシを配り、もう私って営業ウーマン?ってかんじでした。お陰さまで28名分の入浴料も実行委員会の収入にさせていただきました。有難うございました。講師の秋元さん・坂本さんお疲れ様でした。
キューカンチョーを悼む
2004年から2012年まで「すいはく」(吹田市立博物館)の館長であり、2006年「千里ニュータウン展」、2007年「万博展」、その他、毎年夏季の自然展など数多くの市民共同企画で吹田のみならず博物館業界に旋風を巻き起こしたキューカンチョー(旧館長のような九官鳥のような…)小山修三さんが、10月26日、おなくなりになりました。83歳でした。
訃報がYahoo!ニュースにも上がってくるぐらいすごい人だったんだなと今さらあらためて気づいていますが、「市民生活の中の博物館」という存在を革命的に打ち出して、紫金山に埋もれていたお化け屋敷のような「すいはく」を、市民が「いつでも遊びに行ける場所」に変え、市民とフラットに、オープンに遊んでくださいました。「地域博物館は市民の知のオリエンテーション・センターであるべきだ」という信念を明快に打ち出し、その点では全くブレることがありませんでした。一方では梅棹忠夫さん、小松左京さん…錚々たる知の巨人と市民が出会う場も作ってくださいました。全力投球のアジテーションに応えるように、市民もあらゆるものを「すいはく」に投げ込み、まさに「すいはく」は「枯れ木も山のにぎわい」を呈するに至ったのです。
お別れはご家族で内々に行われるとのこと。キューカンチョーと始めた市民企画の広報手段として始めたこのブログのコメント欄に、思い出や送る言葉を書き込んでくだされば幸いです。キューカンチョーもここなら見ているでしょう。(実はこのブログ、運営しているウェブリブログがサービスをやめるとのことで、移転の準備をしているところでした。17年間で約3,200記事、消えてしまうのはあまりにももったいないからです。いただいたコメントはどのタイミングでも新しいwordpressにまるごと引越いたします。)
(by okkun)
追記)okkunとはじめて出逢ったのは2005年12月、千里ニュータウン展の初会合でした。その場にokkunが持参したほくさんバスオールのチラシに一同が食いつきました。
(by おーぼら)